西光寺
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写真は県文化財に指定された地蔵菩薩像
西光寺 さいこうじ
米之座町2−8 浄土宗知恩院派 駐車場なし
  通りに面した民家のような小さなお寺で、境内西に鉄筋の地蔵堂が建っています。ここにある地蔵像は鎌倉時代の作品で、玉眼、寄木造の高さ160cmの立像です。後世の補修がありますが、写実性に鎌倉時代初期の特色が残り、運慶あるいはその流派の仏師の製作によるものとして県文化財に指定されています。地蔵菩薩に添付されてきた詠歌、
    「御仏の めぐみの早き なぞらへに
      高間の水の 落つる姿を」
から水落地蔵と呼ばれています。
 当寺は明治32年に寺籍ごと京都から移転されました。

<周辺情報>
 西光寺前の道を西へ行くと本町通り(旧街道)の五差路となった角に市神社(いちがみのやしろ)があります。市神社は津島神社境外末社であり、大市姫命(おおいちひめのみこと)、大歳神(おおとしのかみ)、宇賀魂神(うがのみたまのかみ)を祭っています。創建は弘和元年(1381年)と伝えられ、当時この辺りにあった「市場」の守り神であり、現在でも商売繁盛を祈願する人が参拝に来ています。特に一月の十日市祭は近隣からの参拝者で賑わっています。
 また、市神社の北隣に宗念寺(念仏山宗念寺 そうねんじ 米町2 浄土宗)があります。昔は観音寺と呼ばれ、享徳2年(1453年)に堀田正道の後援により慈阿上人が開山したと伝えられます。御本尊は阿弥陀仏立像です。
 そして、西光寺前の道を東へ行くと照蓮坊(帝護山照蓮坊 しょうれんぼう 宝町20 浄土真宗)があります。目印としては、境内がブロック塀で囲まれています。御本尊は阿弥陀如来立像です。往古は天台宗で照養院と号していましたが、文明5年(1473年)に蓮如上人の教化を受けて浄土真宗に改め、照蓮坊となりました。


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