宝泉寺
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写真は宝泉寺にある大楠
飛龍山 宝泉寺 ほうせんじ
池麩町2 浄土宗西山派 駐車場あり
  宝泉寺の境内には津島中心市街地のどこからでも見える巨大な楠があり、四方に枝を広げています。境内はブロック塀に囲まれていますが、山門を入るとこの大楠が境内を覆っています。この大楠はこの地方で最も太く胴周り5m以上あり、樹齢は約450年と言われています。境内には千体地蔵堂、六地蔵、弁財天堂、糸竹の碑、無縁塔などが建てられています。この内、六地蔵は坂口町の秋葉神社から移転され安置されたものです。
 また、糸竹の碑は「津島のお師匠さま」と慕われた神戸すゑ師の偉業をたたえ、海部津島出身の高弟らによって昭和51年(1976年)に建立されました。神戸すゑ師は明治25年に津島の片町に筝曲指南所を開設し指導されました。この碑にお参りするとお稽古事、特に音楽関係が上達するなどと言われています。
 御本尊は阿弥陀如来で、16世紀初頭には創建されていました。庭園は茶道松尾流の設計による美しいもので、落ち着いた雰囲気を漂わせています。さらに、書院は三養荘(「屋根神と古い町並み、三養荘」を参照)の原型であり、茶庭とあいあまって美しいものです。宝泉寺は海東西新四国八十八ヶ所五十九番札所です。

<周辺情報>
 宝泉寺に背中合わせで蓮慶寺(永尾山蓮慶寺 れんけいじ 弥生町35 浄土真宗大谷派)があります。蓮慶寺は大通りに面して土塀が続いているのが景観上の特徴です。寺伝では中興開山(ちゅうこうかいざん)の専正(せんしょう)が上杉弾正少弼(うえすぎだんじょうしょうすけ)の官名を越後の長尾謙信(上杉謙信)に譲り、自らは出家発心(しゅっけほっしん:仏門に入ることを悟る)して海東郡大矢村(現・稲沢市大矢町)に草庵を結び、元和9年(1623年)、当地に蓮慶寺を開基したと伝えています。御本尊は阿弥陀如来立像です。


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